アスピリアンセラピューティクス社(Aspyrian Therapeutics、Inc.)は、独自の光免疫療法(PIT)プラットフォームに基づく精密標的がん治療薬を開発しているバイオテクノロジー企業で、合計約1900万ドルに達するシリーズB-1資金調達ラウンドの一環として1510万ドルを受領する。
SAN MATEO, July 19, 2017 /PRNewswire/
アスピリアンセラピューティクス社(Aspyrian Therapeutics、Inc.)は、独自の光免疫療法(PIT)プラットフォームに基づく精密標的がん治療薬を開発しているバイオテクノロジー企業で、合計約1900万ドルに達するシリーズB-1資金調達ラウンドの一環として1510万ドルを受領する。
光免疫療法に関する独占的ライセンスをもとに高精度ながん治療法の開発を進めるバイオテクノロジー企業である楽天アスピリアン社は、本日、開発を進めている「ASP-1929」の再発頭頸部扁平上皮がんの患者における国際共同第3相臨床試験を開始したことをお知らせします。当試験は、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの75拠点で275人の患者を対象として実施する予定です。
当社の会長兼CEO、三木谷 浩史は次のように述べました。「光免疫療法が、治療選択肢が限られた状況にある患者の方々に、生存率向上とQOL(Quality of Life)の改善を実際にもたらすことができるのか、このピボタル試験で厳格に評価したいと考えています。『ASP-1929』を用いた光免疫療法が、頭頸部がん細胞を選択的に破壊し、効果的な治療へと結びつくことを信じています。」
このたびの多施設無作為化オープンラベル試験(試験名:LUZERA-301)では、過去に少なくとも2種類以上の治療で効果が得られず、外科手術や放射線治療を受けられない末期の局所再発頭頸部扁平上皮がん患者における、「ASP-1929」の有効性、安全性、忍容性を確認します。まず、被験者は無作為に「ASP-1929」群または治験担当医が選択する全身療法群に割り付けられます(2:1の割合)。「ASP-1929」群においては、「ASP-1929」を静脈投与した後、薬剤を活性化によりがん細胞の壊死を誘導するのに十分な量の赤色光を腫瘍部位に照射する治療を最大8回まで実施します。また、治験担当医が選択する全身療法群においては、メトトレキサート、ドセタキセル、セツキシマブのいずれかの選択肢のもと試験を行います。
当治験の主要評価項目は、無増悪生存期間と全生存期間の2つで、副次的評価項目には奏功率、完全奏効率、およびQOL評価などの項目が含まれます。また、本試験では有効性に関する中間解析を設定しており、有意な結果が得られた場合は、早期承認に向けて米国食品医薬品局(FDA)への結果報告も検討しています。
楽天アスピリアン社のチーフメディカルオフィサー、メリル・ビエル医学博士(F.A.C.S)は次のように述べました。「この度の『ASP-1929』光免疫療法にとって初となる第3相試験には、第1/2相試験に参加した施設も含む、アメリカ、日本、ヨーロッパの主要ながん治療施設が参加しています。これまでの臨床試験の中間結果は、画期的治療法である「ASP-1929」光免疫療法が、患者のQOL維持に極めて重要であるとともに、正常組織を守りながら病を治療できる可能性を示唆しています。私たちはメディカルニーズのあるこの画期的治療法を実現する日を楽しみにしています。」
頭頸部がんについて
頭頸部がんは世界で6番目に多い診断件数のがんであり、がんによる死因として8番目に多いがんです1。扁平上皮がんは頭頸部がん全体の90%以上を占めています。毎年世界中で650,000件以上の新規症例が診断されています2。 頭頸部扁平上皮がんのステージIIIとIVにおける患者の5年生存率は、過去30年間でごくわずかしか改善していません3。
セカンドライン治療で効果が得られなかった再発頭頸部扁平上皮がん患者に対する治療成績は今なお不良なままであり、基本的に治癒可能な治療選択肢はなく、極めて低い奏効率となっています。患者の予後が不良であることから、再発・難治性頭頸部扁平上皮がん患者に対する新たな治療方法が必要とされており、選択的、低侵襲で、全身性副作用が少なく、かつ高い腫瘍反応性、腫瘍管理、QOLの改善をもたらすような治療の選択肢が求められています。
「ASP-1929」光免疫療法について
セツキシマブと IRDye 700DX® の複合体である「ASP-1929」は、頭頸部扁平上皮がん、食道がん、肺がん、結腸がん、すい臓がんなどを含む様々な種類の固形腫瘍に発現するがん抗原、上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とします。この画期的新薬はがん細胞を標的とし、がん細胞と結合後、独占的ライセンスをもつ治療レーザーと光ファイバーを用いた赤色光で、局所的に活性化されます。「ASP-1929」の腫瘍選択的な局所活性化により、周囲の正常な組織や構造を傷つけず腫瘍のみを標的にします。「ASP-1929」は、頭頸部扁平上皮がんの治療法として米国食品医薬品局からファストトラック指定を受けました。
頭頸部扁平上皮がん患者を対象とする第1/2相試験の中間解析から、全奏効率に臨床的に有意な改善が見られ、この患者集団で現在利用可能な標準治療の過去データと比較して、無増悪生存期間と全生存期間が改善する可能性が示されました。本試験のトップラインの結果は、2019年第1四半期に発表される予定です。
「ASP-1929」は治験薬であり、まだどの国でも承認を受けておりません。
楽天アスピリアン社について
楽天アスピリアン社は、民間出資による臨床段階のバイオテクノロジー企業で、独占的ライセンスを有する光免疫療法を基にした腫瘍を標的とする高精度の治療法を開発しています。光免疫療法 は、高度な腫瘍選択性をもたらす抗体媒介によるがん細胞の標的化と、標的部位をレーザーによって活性化することでがん細胞のみを速やかに細胞死させる生物物理学的メカニズムを組み合わせた治療法です。光免疫療法による治療は、腫瘍細胞を精密かつ迅速に壊死させる一方で、正常組織にはわずかな影響しか及ぼしません。楽天アスピリアン社は光免疫療法について、単剤療法および他の薬剤との併用療法の両面から臨床試験を行っています。
楽天アスピリアン社に関する詳細につきましては、www.rakutenaspyrian.com をご参照ください。また、楽天アスピリアン社の臨床試験に関する詳細については、www.clinicaltrials.gov をご 参照ください。
1 Parfenov et al., PNAS, 2014
2 Vermorken & Specenier, Ann Oncol, 2010
3 Khuri et al., Semin Oncol, 2000; R. Siegel, Naishadham, & Jemal, CA Cancer J Clin, 2012, 2013, 2018
フォワード・ルッキング・ステートメント(将来予想に関する記述)
このプレスリリースに含まれる表現は、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)セーフ・ハーバー条項にある将来の見通しに関する声明に相当します。同声明は、様々なリスクや不確定要素、仮定を含むため、楽天アスピリアンの実際の結果や計画、経験は、本声明で想定された結果や公開された予想と異なる場合があります。「将来の見通し」に関する声明では、「ASP-1929」のような楽天アスピリアン製品に関連するサービスの商用化、その他の規制、販売承認の取り組みに関する情報を含みます。製品の販売承認や商業的成功は、達成されない場合もあります。将来の見通しに関する表明は、潜在的な利益、「ASP-1929」の有効性と安全性、薬事申請状況を示します。このような声明では、「予期する」、「信じる」、「希望する」、「推定する」、「見通す」、「期待する」、「意図する」、「可能性のある」、「場合がある」、「提案する」、「計画する」、「戦略を立てる」、「するであろう」、「する」などの表現が使われ、いずれも現在の私共の信念に基づいて用いられます。さらに、このプレスリリースでは治験データに関する意見を述べる上で、「重要な」、「注目すべき」、「異常な」というような表現が使用されます。継続的である治験研究は、様々なリスクや不確定要素を含み、特に「ASP-1929」製造段階での問題、安全性に関わる有害事象の発生、治療効果が見込めない状況など、合理的なもの、不合理的なものを含め様々なリスク、不確定要素に左右されることがあります。そのため、規制当局による承認や「ASP-1929」の商用化の不確定性を含め、実際の結果が公開された情報と異なる場合があります。私たちは、準拠法で義務付けられた範囲を除き、新しい情報が得られたかどうか、将来何らかの展開または出来事が生じたかどうか、仮定に変化が見られたかどうか、将来予想に関する記述に影響する要因に変化があったかどうか、もしくはその他の理由の如何によらず、将来予想に関する本記述あるいは、他の記述を公式に改定する義務を負いません。楽天アスピリアン社が1つ以上の将来予想に関する記述を改定する場合も、その改定が、あるいはその他の将来予想に関する記述が、さらに改定されると推論すべきではありません。
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SOURCE Rakuten Aspyrian, Inc.
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楽天アスピリアンジャパン株式会社
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2012年、父がすい臓がんを患った。どうにかして治したい。
その一心で、世界中の論文を読みあさり、名医と呼ばれる何人もの医師に会った。
どうすれば父のがんを治せるか。あらゆる可能性を探った。
そこで知ったのが、まだ開発の初期段階だった光免疫療法。
まったく新しいその発想に疑問を抱きつつも、わらにもすがる思いだった私は、
すぐさま研究者に会いに行った。まだ、誰もが懐疑的だった。
けれど、話を聞けば聞くほど合点がいった。「これは、いける。」直感的に、そう思った。
それは、インターネットが世の中を変えると確信したときと同じような感覚だった。
なんとか父を救いたい。研究を加速させるため、すぐに個人的な支援を決めた。
残念ながら父の治療には間に合わなかったが、支援はつづけようと思った。
経済学者だった父は、常々言っていた。「企業の使命は、人類への貢献でもある」と。
残された私が決めたのは、この最新治療をできる限り多くの人に届けること。
道のりは険しいだろう。けれど、がんを患う人、愛する人を助けたいと願う人が、
この瞬間にもたくさんいる。そして、彼らの気持ちを、私は痛いほど知っている。
一日でも早く、一人でも多くの人にこの治療法を届けるために。
Chairman, Rakuten Aspyrian, Inc.
楽天アスピリアンジャパン株式会社 代表取締役会長
三木谷浩史
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